Q狂⽝病の予防注射はなぜ必要ですか?
狂⽝病は、⼈を含むほとんどすべての哺乳動物に感染する伝染病です。
⼈が感染発病した場合の死亡率は、ほぼ100%と⾔われ、全世界で年間5万⼈ほどの⼈が亡くなっています。
⽇本国内では、昭和32年(1957年)以降患者の発⽣が⾒られませんが、世界中これほど蔓延している状況の中で、また⼈や動物の海外交流、移動が盛んな今⽇において⽇本国内にいつ狂⽝病が侵⼊してきても不思議ではありません。
狂⽝病は⼀度侵⼊し流⾏してしまうと、撲滅のために膨⼤な費⽤と時間が必要となり、多くの命が犠牲になります。
万が⼀の侵⼊に備え、発⽣のない⽇本でも予防が必要なのです。
Q⼦⽝、⼦猫の予防接種について教えてください。
⼦⽝の場合、⽣後50〜60⽇の初回混合ワクチン接種から3〜4週間間隔で2回以上の接種が必要です。
⽝はそれ以降、1年に1回の追加接種を⾏いますが、飼育環境、年齢等によって異なることもあります。
⼦猫は6〜8週齢以降に初回ワクチンを接種後、2〜4週間間隔で16週齢(⽣後4か⽉)を過ぎるまで数回接種します。
その後⽣後6か⽉から1歳齢の間に1回追加接種を⾏った後、3年に1度の予防サイクルに⼊ります。毎年接種する必要はありません。
⼦⽝の場合、狂⽝病のワクチンが⽣後91⽇以上で義務付けられています。
混合ワクチン接種後4週間以上の間隔を持って接種してください。
尚、予防接種終了後にアナフィラキシー等の重篤な副反応の事故を最⼩限にとどめるため、
院内で15〜30分の観察を⾏います。
Q⽝フィラリア感染経路は?
フィラリアのライフサイクルを説明します。
フィラリアの感染は蚊が媒介します。フィラリアに感染している⽝から蚊が吸⾎する時、ミクロフィラリアと呼ばれるフィラリアの幼⾍を⾎液と⼀緒に吸い込みます。
この幼⾍は蚊の体内で約2週間かけて感染能⼒を持つ幼⾍へと成⻑し、蚊の針先まで移動します。そして蚊が吸⾎する時、その針⽳から⽝の体内に侵⼊します。
1匹の蚊で多い場合は10匹近い感染幼⾍が侵⼊します。
7〜10⽇後、感染幼⾍は、体内移⾏幼⾍へと成⻑します。
成⻑した移⾏幼⾍は約1ヶ⽉間、⾎管を⽬指して深く侵⼊し更に成⻑を続けます。
そして3〜4ヶ⽉後には⾎管に侵⼊し⾎液の流れに乗り⼼臓‧肺動脈へ移⾏します。
⼼臓‧肺動脈へ移⾏した幼⾍は急激に成⻑し成⾍となります。
成⾍になったメスは、ミクロフィラリアを⽣み出します。